いびきと疲れの関係 | 疲労が原因のいびきを止める方法・予防対策
疲れている日に限って、翌朝「いびきがうるさかった」と家族に指摘されることはありませんか? いびきと疲労には深い関係があり、疲れていることでいびきをかきやすくなることもあれば、睡眠時のいびきが原因で疲れが取れないこともあります。
今回は、いびきと疲れの関係と、いびきを止める方法・予防対策についてまとめます。
疲れが原因のいびき
いびきは、睡眠時に上気道が狭くなることで呼吸気圧が上がり、口蓋垂(のどちんこ)やその周辺の粘膜組織が振動することで発生します。上気道が狭くなる原因としては「肥満」や「加齢による喉周辺の筋肉の衰え」等が主ですが、「疲れ」もいびきの原因となります。
疲れているときには、身体はその解消のため、いつも以上に酸素を必要とします。その際、疲労によって喉周辺の筋肉が弛緩し、上気道が狭まっていると、十分な酸素を取り込むことができません。そのため、走っている時に自然と口呼吸になるように、身体がより多くの酸素を取り込もうとして口呼吸になります。
口呼吸になると、下あごの位置が下がり、舌が落ち込みやすくなるため、余計に上気道が塞がりやすくなります。それにも関わらず、無理やり強く呼吸をしようとするため、喉の粘膜が振動して大きないびきが発生するのです。
その他の原因
疲れ以外にも、いびきをかきやすくする原因は、肥満や加齢、顔の骨格、喉や鼻の病気、飲酒など様々なものがあります。よく「お酒を飲むといびきをかきやすくなる」等といわれますが、これはアルコールの筋肉を弛緩させる作用によるものです。
アルコールは上気道を広げる神経の働きを抑制するため、喉の筋肉が緩み、空気の通りを阻害します。特に、疲れている時に飲酒をした際などは、大きないびきをかきやすくなるため注意が必要です。
いびきのせいで疲労を感じるケースも
疲れているときにいびきをかいて眠っていると、一見「熟睡」しているようなイメージがあります。しかし、実際にはいびきをかいている時の睡眠は非常に浅く、熟睡できていないのです。
上述したように、いびきは睡眠時に上気道が狭くなることによって起こります。空気の通りが悪くなると、身体に十分な酸素が供給されず、疲れが取れない原因になります。
- 寝ているのに疲れが取れない
- 日中に強い眠気を感じる
- 集中力が続かない
このような症状がある場合には、いびきによる睡眠の質の低下が原因かもしれません。
いびきを止める方法
いびきを止める方法として、「横向きに寝る」ことがあげられます。横向き寝は仰向けに比べて重力による舌根の落ち込みが少なく、気道の確保をしやすくなるため、いびきの予防対策として効果的です。
また、手軽な予防法として、市販のいびき対策グッズを使う方法もあります。口呼吸を防止するための器具やサプリメントなど、様々な種類がありますので、自分に合ったものを選択すると良いでしょう。

その他、根本的ないびきを止める方法としては、肥満体型の場合にはその解消や、疲労時には飲酒を避ける等があげられます。疲れている時だけでなく、睡眠時の異常ないびきが続く場合には、病院の受診も検討する必要があります。
まとめ
今回は、いびきと疲れの関係と、いびきを止める方法・予防対策についてご紹介しました。
疲れているときには普段以上にいびきをかきやすくなるため、飲酒を控えたり、横向き寝を心がける等の予防を心がけるようにしましょう。
また、大きないびきに加え、「寝ても疲れが取れない」「日中に急激な眠気を感じる」といった状態は、睡眠時無呼吸症候群の典型的な症状でもあります。そのような症状が続く場合には、念のため一度病院を受診してみると良いでしょう。