病院でのいびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断基準と治療方法

病院でのいびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断基準と治療方法

病院でのいびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断基準と治療方法

肥満等によって睡眠時に気道が狭くなると、大きないびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状が現れる原因となります。こうした症状が続く場合には、病院での診断を受けるのが確実ですが、何科を受診し、どのような治療を行うのでしょうか?

今回は、病院でのいびき・睡眠時無呼吸症候群の診断基準と治療方法についてご紹介します。

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いびきと睡眠時無呼吸症候群

寝ている間の大きな「いびき」は、家族に迷惑をかけるだけでなく、自身の健康面にも大きな悪影響をもたらします。いびきの音は、気道が狭くなることによって呼吸気圧が高まり、喉の粘膜が震えることによって発生します。いびきをかく人は睡眠時の呼吸に問題があるため、体への酸素供給量が不足し、睡眠の質を低下させ、体に負担をかけているのです。

いびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状

このような睡眠障害の中でも、近年特に注目を集めているのが睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。いびきや無呼吸の状態を繰り返し、睡眠が浅くなるため、日中の眠気や疲労感など生活に支障をきたすことがあります。また、睡眠時無呼吸症候群は高血圧などの生活習慣病を起こりやすくすることが知られており、脳血管障害等による突然死のリスクを増加させます。

「たかがいびき」と放置してしまいがちですが、大きないびきや無呼吸の症状がみられる場合には、一度医師に相談してみると良いでしょう。

いびきは何科を受診する?

いびきの原因は様々なため、複数の診療科にまたがることが多くあります。最近では、いびき専門の「いびき外来」等を設ける病院もあり、近くにそうした医療機関がある場合にはそこを受診するようにしましょう。

いびき専門の診療科がない場合には、鼻炎など喉や鼻に問題がある場合には「耳鼻咽喉科」、肥満傾向がみられる場合には「呼吸器内科」を受診するのが良いでしょう。マウスピースによる治療を行うケースでは、その後、歯科を紹介されることがあります。

病院での診断基準

病院でいびきや睡眠時無呼吸症候群の治療を受ける場合には、まず下記のような診断基準で判断を行います。

病院でのいびき・睡眠時無呼吸症候群の診断基準

診察

  • いびきや無呼吸の指摘を受けることがあるか
  • どのようないびきをかくか
  • 夜中に自分のいびきで目覚めることがあるか
  • 昼間の急な眠気や疲労感があるか
  • 鼻炎などによる慢性的な鼻づまりがあるか
  • 飲酒の習慣があるか
  • 肥満体型でないかの視診
  • その他の生活習慣病の有無
  • 顎の骨格の確認  等

検査

自宅で行う簡易検査として、「パルスオキシメータ―」を使用する方法があります。これは、指先に小さな機材を取り付けることで、睡眠中の酸素飽和度を確認し、無呼吸の有無を診断します。

簡易検査の結果、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、入院を伴う精密検査を行うことになります。「ポリソムノグラフィー」という検査方法で、体に様々なセンサーを付けた状態で眠り、睡眠時の呼吸や覚醒反応等を詳細に検査できます。

病院でのいびき・睡眠時無呼吸症候群の診断基準と検査方法

こうした問診や検査の結果を総合的に判断し、治療の要否を判断することになります。問診においては、いびきの状態について自分では客観的に判断できませんので、あらかじめアプリ等で録音しておくと医師への説明がしやすくなるでしょう。

病院での治療方法

睡眠時無呼吸症候群の主な治療方法としては、以下のようなものがあげられます。

減量

「太っている人はいびきをかきやすい」といわれるように、睡眠時無呼吸症候群患者の多くは肥満傾向にあります。これは、喉周りの脂肪が睡眠時に気道を圧迫するためで、肥満の患者の場合、減量を行うだけでいびきや無呼吸の改善がみられることも多くあります。

一般に、減量は食事制限や節酒、運動、生活習慣の改善等によって行いますが、防風通聖散などの漢方薬を処方されることもあります。防風通聖散自体は下記よりインターネットでも購入できますが、医師の処方を受ける場合には保険の適用が可能です。

肥満の解消に効果的な漢方薬

CPAP(シーパップ)

睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療方法としてCPAP(シーパップ)という特殊な鼻マスクを着用して寝る方法があります。マスクから直接空気を送り込むことによって、上気道が狭くなるのを防ぎます。

この治療方法は非常に効果が高い一方で、特殊な機材を使用するため、見た目がやや大げさになります。また、機材のレンタル費用(保険適用の人で月5,000円程度)がかかります。

手術

鼻や喉の病気によって気道が狭くなっている場合には、手術よって治療を行うこともあります。代表的な例としては、扁桃腺肥大に対して行う切除術や、鼻中隔湾曲症の矯正術等です。

これらによるいびきや睡眠時無呼吸症候群の改善は確実ではありませんが、根本的な解決につながるケースもあります。

手術によるいびき・睡眠時無呼吸症候群の治療方法

マウスピース

症状が重度でない場合には、マウスピースによる治療方法も効果があります。マウスピースによって下あごの位置を少し前方に突き出すことによって、気道を確保し、いびきや無呼吸を防止します。

マウスピース作成のために歯科を紹介された場合には、保険が適用され、1~2万円程で作成できます。

早めの受診を

今回は、病院でのいびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断基準と治療方法についてご紹介しました。

症状が軽度な場合、治療を行わずに経過観察となるケースも多くありますが、高血圧等の合併症がある場合には積極的に治療を行うこともあります。いびきや無呼吸の症状が気になる人は、自己判断せず、まずは医師に相談してみるようにしましょう。